7Aug
女性の薄毛の原因は男性ホルモンレセプターがカギ
薄毛の原因は「加齢」と「女性ホルモン」
一般的に更年期を迎えると、女性ホルモン(エストロゲン)が減少します。
毛包にはER-Bというエストロゲンレセプターがあり、毛周期に重要な役割をしています。
エストロゲンが毛の成長を持続させ、成長期の毛を増やすのです。
女性ホルモンが減ると、相対的に男性ホルモンが優位になります。
女性にも男性ホルモン(テストテロンなど)はあります。
男性の薄毛のメカニズムは、毛包の中のⅡ型5αリダクターゼという酵素と、テストテロンという男性ホルモンが結びつき、ジヒドロテストテロン(DHT)という物質を生成することから始まります。
この(DHT)が髪の毛に悪影響を及ぼす遺伝子群に作用し、脱毛を促進させる TGF-B1などのタンパク質を発現させることで薄毛が引き起こされます。
女性ホルモンが減少し、男性ホルモン優位になった女性も、この男性ホルモンにまつわる薄毛のメカニズムが当てはまります。
これがFAGA(女性男性型脱毛症)です。
ざっと薄毛の種類や症状などを見ていきましょう。
女性の薄毛で一番に多いのが以下のFAGAです。
FAGAエフエージーエー(女性男性型脱毛症)
薄毛に悩む女性の半数はこのFAGAエフエージーエー(女性男性型脱毛症)です。
主に生え際から頭頂部にかけて抜け毛が増え、同時に毛髪が軟毛化するので、地肌が透けて見えるようなる脱毛症です。
始めは男性型AGA(男性型脱毛症)と似ていますが、額の生え際の後退や全て抜け落ちてしまうことはありません。
女性の場合は、生え際から頭頂にかけて毛髪がまばらになり、薄くなっていくようです。
また全体的に密度が少なくなったりします。
大体40代から始まり高齢の方に多いのですが、20代から始まる場合もあります。
加齢や更年期による女性ホルモンの減少と共に、男性ホルモンが過剰になるためと思われます。
ただ、男性型脱毛症AGAと違い、Ⅱ型5αリダクターゼ酵素が多いわけではないので、治療を難しくしている要因です。
症状
主に頭頂部の軟毛や密度減少
前頭部の後退やそりこみ部の後退
頭頂部の薄毛
アクティバート髪育メソッド生え際後退 ビフォーアフター
慢性休止期脱毛症
頭部全体の毛髪が薄くなる
FAGAと異なり、頭部全体で軟毛化していない
休止期にある毛が増えるために起こる
頭部全体のボリュームがなくなり、透けて見えることもある
特定の要因はなく、原因不明な場合が多い
精神的ストレスやダイエット 加齢 甲状腺疾患 貧血 亜鉛不足 薬の副作用など
びまん性脱毛症
慢性的に髪密度の低下がある脱毛症状全般
FAGAや慢性休止期脱毛症、加齢、若年性の脱毛
円形脱毛症
成長期の毛球部になんらかの炎症が起こり、毛母細胞が同時に死滅するために起こります。
毛包の再生にとって重要なバルジ領域(毛包幹細胞のある)は害されず、炎症がおさまれば毛母細胞も回復再生します。
円形脱毛症は進行速度が速く、病的な抜け方をします。
(発症部位は全て抜けてしまいます)
大抵は自己免疫疾患(ストレスや薬剤アレルギー、ウィルス感染など)を原因として、毛包由来の自己抗原への自己免疫反応が誘発されます。
30歳以下で発症する場合が80%といわれ、若い世代に多い。
脱毛斑が円形や楕円形、境界がはっきりしている。
精神ストレスやまれに遺伝的要因などあるが、原因は不明。
分娩後脱毛症
分娩後2~3ヶ月以内に生じる脱毛症で、慢性休止期脱毛症と同じような症状が現れる。
妊娠後期にはエストロゲンが増加し、毛周期の「成長期」が長くなります。
分娩後は2~3ヶ月でエストロゲンの量が元に戻り、ヘアサイクルも成長期から急激に「休止期」に向かいます。
それまでの「成長期」で生えた髪が「休止期」に入り、一気に抜けてしまうのです。
もともと抜けるべき時に抜けないでいた毛が抜けるため、抜け毛増加から頭部全体のボリューム減少、地肌が透けるような状態まであります。
ピル服用の場合も同じように、エストロゲンを補給するのでやめると同様に、エストロゲンが減り一気に抜け毛が増えます。
これらは一時的で、元に戻ります。
産後は半年ほどで回復するようです。
脂漏性脱毛症
「脂漏性脱毛症」は、皮脂腺の炎症(脂漏性皮膚炎)などが原因で起こります。
頭皮に湿疹やかゆみ、痛み、ふけが多いのが特徴。
何かの理由で皮脂が過剰に分泌され、皮脂が毛穴をふさぐことで毛穴周辺部や毛根が炎症を起こすものです。
毛穴の中の雑菌などの繁殖で、毛根にダメージを与え毛を抜けさせます。
特徴は、抜け毛が起こる前に、頭皮に強い炎症が出る、ふけ、痒み、痛み、頭皮に赤みなど。
原因はホルモンバランスの乱れや、ヘアケア用品の使用具合(使い過ぎやすすぎ残しなど)、食生活の乱れや睡眠不足があります。
牽引性脱毛症・圧迫性脱毛症
かつら等やポニーテールなどで、物理的な力により毛が引き抜かれたり、毛根が破壊されて起こる脱毛症です。
常に同じ分け目やくくり方などでも、引き起こすことがあります。
長年外的負荷を同じようにかけたままにしている・・・分け目を変えていないなど。
うちの祖母はまげを結って着物を着ていました。
洗髪は髪結いさんで、一週間か十日に一度くらいだったでしょうか。
頭頂部の一番上の方が、髪の毛がなくなっていたのを覚えています。
その様子を見ながら育ってきたので、外的な負荷を長年かけることで、髪の毛が脱毛することは幼い時から理解していました。
薬剤性脱毛症
薬の副作用で起こりうる脱毛症で、「成長期脱毛症」と「休止期脱毛症」に分類されます。
「成長期脱毛症」を起こす薬剤は「抗がん剤」。
「休止期脱毛症」は薬の影響で休止期や休止期脱毛を引き起こすもので、多数の薬剤があります。
代表的なものはワーファリンやインターフェロン製剤などです。
薬剤性のものは、投与をやめると治まります。
女性の薄毛の原因は男性ホルモンレセプターがカギ
毛包の中のⅡ型5αリダクターゼという酵素とテストテロンという男性ホルモンとが結びつき、生成されるジヒドロテストテロン(DHT)こそが薄毛の元凶となる原因物質です。
DHTが男性ホルモンと結びついて、様々な遺伝子に影響を及ぼします。
毛母細胞の増殖を抑制して、髪の成長を抑えてしまう、TGF-B1といった遺伝子です。
これは薄毛に働く細胞成長因子で、「成長期」が「休止期」に移行し、毛が抜けてしまうのです。
人間の身体がホルモンの情報を受け取るには、細胞がそのホルモンに対する「レセプター(受容体)」を備えていることが条件です。
男性ホルモンのレセプターを持っているかどうか、がカギです。
レセプターがあれば、その作用を受けて薄毛になってしまいます。
このレセプターがあるかは、遺伝によるところが大きいそうです。
「薄毛は遺伝だ」というのは、男性ホルモンのレセプターがあるかないかなのです。
但しAGAは多因子遺伝子疾患のため、単に「遺伝」ということでは説明できない発症理由が多々あります。
参考文献 「女性の薄毛解消読本」 元神賢太氏 著
薄毛からフサフサと生えるためには
健康な髪の毛が生えるためには、「細胞成長因子」グロースファクター(成長因子)が最も重要です。
髪の健康な成長に対して、「命令」を出すものだからです。
この「細胞成長因子」グロースファクター(成長因子)が入ったローションを直接他にない技術で頭皮と毛母細胞へ入れていくのが、「アクティバート髪育メソッド」です。
いわば男性ホルモンのレセプターへ作用するのではなく、その反対の作用をする「細胞成長因子」グロースファクター(成長因子)を直接細胞へと届けるのです。
「アクティバート髪育メソッド」での「細胞成長因子」がどのような働きをするのか・・・を次に書きます。