育毛とシャンプー・髪の毛を洗わない人たち
昔は洗髪という概念すらなかったのでしょう。
現代に生きて、いまだ髪の毛をあまり洗わない人たちについて考えてみたいと思います。
五木寛之氏の場合
育毛物語の双田さんは、五木寛之さんについても述べておられます。
五木寛之氏の場合
いまや、私の脳裏は群れナス浮浪者たちのイメージで埋め尽くされているのだが、そこに場違いにもある紳士の姿が浮かんでいる。
そう、彼こそは、70年代前半にしていまだ驚異的な毛量を誇っている、直木賞作家の五木寛之氏である。
今回、独自の非常識健康法を引っさげて、対アデランス戦のために登場していただこう。
この五木氏。どのような健康法を行っているのか・・・と興味あるところだが、なんと、彼は髪を洗わないことで有名なのだ。最近の著作「養生の実技」によると、「新人作家の頃は年に二度ほど洗っていたのだが、いつしか春夏秋冬の4回に。
そして最近は「加齢臭が気になってきたため」「二か月に一度くらいの割合で洗っている」とのこと。
だが、二か月に一度でも彼にはオーバーペースらしく、「ときどき洗髪するようになってから頭がカユいという感覚が生じてきた」という。
彼は自らの健康法の由来を以下のように説明している。
「私があまり髪を洗わないのは、若い頃しきりに海外を歩き回ったときの観察による。
今は違うだろうが、インドや東南アジア諸国には、一生髪を洗わない人びとがたくさんいた。(中略)また世界各地でスラム街を根城にしているバガボンド、路上生活者、苦行者など、ほとんど髪の毛が腰まで伸びていたり、垢だらけのまま頭上を覆っていたりする。
そういう人々に禿げ頭の人が見られないのは、じつに不思議だった。
まさか髪の毛の濃い人がホームレスになるわけでもあるまい。
洗髪をしないことと、脱毛とは関係がないと私は思う。
別の著書「こころ・と・からだ」(集英社文庫、98年)からも引用させていただこう。
「これはまったくの独断ですが、最近の男性の頭髪の活力のなさは、ひょっとしたら少年時代から毎日シャンプーをしつづけたせいではあるまいか、と思えてなりません。」
シャンプーをしないからこそハゲない。まさしく五木パラドックス。なぜ、こんなことがありえるのだろうか。不思議極まりない。
有名人編
美容家としてもカリスマ的な人気のある君島十和子さんは、デイリーケアとしては、だいたい1日おきに髪を洗います」(集英社刊『十和子塾』より)と、毎日洗っていないことを公言しています。
彼女はつややかなとても魅力的な髪の毛ですよね。
あとはタモリさんなどの湯シャン派は多いですよね。
出展 http://by-s.me/article/141243345557063977
自身の見聞に基づいて、五木さんは髪の洗いすぎは良くないことを確信し、洗髪する頻度は「一週間に一回でも多すぎるくらいです」と断言。皮膚には多数の常在菌が住んでいるのであり、行きすぎた清潔志向は病的であると述べています。
これはまったく根拠がないことではなく、美容形成外科医の宇津木龍一さんも、洗いすぎないことが大切だと述べています。宇津木さんによれば、シャンプーで洗いすぎると、常在菌のバランスが崩れ、脂漏性皮膚炎の発症や薄毛になりかねないのだとか。「シャンプーしないなんて、頭皮の汚れが気になるのでは?」と思ってしまいますが、お湯でしっかり洗えば、シャンプーを使わなくても汚れの大半は落とせるとして、"脱・シャンプー"を提唱しています(角川書店刊『シャンプーをやめると、髪が増える 抜け毛、薄毛、パサつきは"洗いすぎ"が原因だった!』より)。
出展 http://bookstand.webdoku.jp/news/2015/03/08/100000.html
洗うだけでいい
周りではノーシャンプーに切り替えて、60歳代女性でフサフサの方もおられます。
またこちらの野人さんはアメーバブログで知りましたが、「海水で洗う」と書いておられたことを記憶しています。
普段はノーシャンですよ。お風呂も基本入らずだったと記憶しています。
それでも何も不快もなく匂わなくて、快適だとか。海水にも秘密があるのでしょうか?
身近では、母もそうですね。
お風呂は毎日でも、洗髪をあまりしませんでした。
髪の量はさすがに減りましたが(白髪染めはしている)、ちょっと前までは結構ふさふさでした。
大切なのはシャンプー方法
実は私の母は、私が子供のころから石鹸シャンプーを愛用していました。
子供だった私は当時、石鹸シャンプーなんて恰好悪いと思っていましたが、今思えば母は時代を先取りしていたのかもしれません。
石鹸シャンプーの他にも無農薬の食品を選んでいました。
その石鹸シャンプーのおかげか75歳になった今でも、母は髪が豊かにふさふさなままです。
それを見ても石鹸シャンプーの効用を感じます。ただし、シャンプーで一番大切なのはシャンプー選びではなく、シャンプーの方法です。
つまり、シャンプーをするときに爪をたてないようにして、頭皮を傷つけないこと、またしっかり洗い流すことです。
女性の薄毛解消読本 元神賢太著
お医者様の元神先生が、著書の中でお母さまが石鹸シャンプー派だったこと、洗い過ぎは良くないことを挙げておられます。
先生自身は「湯シャン派」であられるようで、30代半ばまで薄毛で悩んでいたことからシャンプーのしすぎも髪によくないと思い始められたそうです。
●シャンプーのしすぎで皮脂をとりすぎてしまうことで、余計に皮脂が生産され、毛髪をつくるための栄養までが、皮脂腺に奪われてしまう
●シャンプー成分の防腐剤などで、頭皮の常在菌まで殺菌されてしまうこと
●シャンプーのしすぎで、頭皮内部の水分が失われる危険性があり、乾燥してしまう。水分の失われた頭皮内部では、毛根が成長できず、薄毛の原因となる
(表皮は水分保持機能があり、化学物質や指の摩擦で表皮が破壊されてしまうことがある)
自然に沿って生きるとき
上著では、髪を水で洗う習慣になったのは江戸末期だったようです。
昭和初期に、髪のために洗う「粉」が販売され、昭和30年初めころから液体シャンプーに変わっていったそうです。
そして「朝シャンブーム」。いろんな洗剤やシャンプーが売り出されます。
朝夕二回洗う習慣は、ほんとに最近なんですね。
あらためて、髪を洗うことの意味を考えてしまいます。
ファッションや生活スタイルが変わって、人にとって便利で豊かにみえるかのようですが、本当にそうなんでしょうか?
人としての生存保持機能を失いつつある側面も、この薄毛などの悩みから見え隠れします。
環境が激変している今こそ手軽にみえる情報をすぐに受け取らないで、身体と心が「真に必要なもの」を取捨選択していくことが望まれるのでしょう。
何が「美と健康」で、「人生で何を得てどこへ向かいたいのか」を明確に生きることが必要なのではないでしょうか。