女性の薄毛には様々な種類があります。
今回はその中でも特に多いといわれる「女性男性型脱毛症」(FAGA)と呼ばれる症状について書いてみます。
女性の薄毛の特徴は男性型のものとは形や進み方も違います。
FAGA(女性男性型脱毛症)とは
FAGAの分類は、主に頭頂部にかけて抜け毛が増え、男性型の前頭部と頭頂部の脱毛とは違います。
視診による脱毛として、E/ルドウィッヒ発表の図では、女性の場合は頭頂から丸く全体に広がるようです。
<特徴>
・主に頭頂部の軟毛化を伴う密度低下が起こる
・前頭部の軟毛化を伴う後退や、角額(いわゆるそりこみ部分)の後退を生じることもある
・男性のAGAと異なり、頭頂部のみ薄毛が進行し、生え際は保たれることも多い
・30代以降に気づく場合が多い
同時に毛が軟毛化することにより、地肌が透けて見えるような症状です。
生え際から頭頂部が髪がまばらになり、密度が減少した状態。
また特定の部位ではなく全体的に進むこともよくあります。
慢性休止脱毛症と区別がつかないこともあるため、拡大鏡による検査を行うことが重要です。
男性ホルモンの影響
男性型脱毛を発症するメカニズムは、男性女性基本的には同じです。
女性の血中男性ホルモン値はそれほど高いわけではないのですが、思春期には男女とも腋毛や陰毛が発育します。
これらの毛包の毛乳頭細胞には、Ⅱ型5αリダクターゼがありませんが、Ⅰ型5αリダクターゼがあります。
これで十分に発育します。
男性型脱毛症にかかる男性の毛乳頭細胞には、Ⅱ型5αリダクターゼが多いのです。
が、女性の頭頂部の毛包ではⅡ型5αリダクターゼがあまり働いていないのではないかということです。
(Ⅱ型5αリダクターゼを阻害する薬フィナステリドが効かないこと)
その原因とは
FAGAの原因については加齢に伴う女性ホルモンの減少、そして男性ホルモン優位になることです。
女性の場合は、閉経を迎える更年期に女性ホルモン分泌が減少することで発症しやすくなります。
ところが、FAGAを発症した女性の血中に含まれる「男性ホルモン」値は、多くの場合特別ということはないとのことです。
FAGAについてはまだわからないこともおおいのだそうです。
しかし中には男性のAGAと同様に10代で発症するケースもあります。
さらに思春期前の男女が発症するAGAやFAGAもあり、「Premature alopecia(超早期脱毛)」と呼ばれます。
~専門医が徹底解説 女性の薄毛解消読本~より引用させていただきました。
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